外からの観察と実体験の差

~スタンドから見えるもの、ロッカールームから見えるもの~

フランス・イタリア・ブラジル・スペイン・パラグアイ・カメルーン・ナイジェリア・セネガル・ポーランド・コスタリカ・・・・・。ワールドカップ優勝国を 筆頭に、FIFAランキングベスト10、アフリカチャンピオンなど、本当の世界のトップチームと、この4年間戦ってきました。これは過去の日本サッカーの 歴史にはなかった素晴らしい経験です。

成功体験が翌年の自信となり、次の大会での勝利につながっていきます。

選手にとって、たとえやられることがあっても、試合での結果や一つ一つのプレーの中で相手の特徴や強さや上手さを実体験できることは、外から見ているだけ に比べれば大きな違いがあります。また、海外での勝利はピッチの中だけでなく、環境との戦いや様々なストレスなどを乗り越えていく過程も含めて、さらに大 きな自信を生みます。

指導者にとっても、『外から見ているだけでレポートを書くこと』と、『ロッカールームや日々のトレーニング・生活の中で、実際に体験したり学んだりしていること』との差は相当大きいものがあります。指導者の方々には是非、実際の現場で多くの事を学んでほしいと思います。

スタンドから心の通わない評価をすることと、ロッカールームで心と心をぶつけ合いながらより良いものを作り上げていくことの違いは、全く異なる質のものです。

ロッカールームでいい仕事ができる指導者は、人間関係、対人関係に強い人です。

コミュニケーション能力は、ロッカールームの中で育つものなのです。

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