通過点の銀メダル(アジア大会)

釜山アジア大会、ご声援ありがとうございます。 選手は、大きな自信を得て、たくましく成長しつつあると思います。親善試合では、味わえない厳しい戦いを、6試合フルに経験できた事は、アテネに向けて、大きな財産になります。
サッカーは瞬時に状況が変化する為に、常に様々な判断力が問われる難しいスポーツです。選手は、すぐに答えをほしがりますし、答えを教えることは簡単です。指示待ち人間が増えた現代社会では、このような傾向は顕著です。
9月中旬の磐田との「0対7」の試合では、これまで、多くの教育や海外遠征で得た物が通じるのか、また頭で答を知っていても、判断するのに時間がかかっ てしまっては、実際のゲームでは、生きてこない。レベルの高い厳しい相手との戦いの中で、個々の能力、判断力といったものを分析する為には、どうしても早 い段階でチェックしておきたい事でした。常に自分で考え判断し、素早く行動に移せる能力を、ピッチの中でも、外でも、育てていく必要があると考えていま す。様々な方法で、答えを教えるのではなく、考える力を育てるトレーニングやアドバイスを、していきたいと思います。そういう能力がワールドカップでは必 要なものだからです。

今回のアジア大会では、サポーティング、スタッフの多くが、ワールドカップで共に仕事をしたグループで、世界基準を熟知しており、それぞれの仕事は、も ちろん、選手の教育、環境作り、大会を戦い抜く為の経験、などがチームに大きな自信と余裕を与えてくれました。これら、チームを支えるスタッフのレベル アップ、ワールドクラスの経験が日本サッカーの財産になってきました。
これから更に大きな嵐に、遭遇するでしょうが、立ち向う準備は、アジア大会を通してできあがりました。

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