5月10日 J1 F東京―鹿島(0―1)

F東京の武藤の調子は悪くなかった。ボールを持った時のキレがあり、緩急、スピードを生かしたドリブルを見せつけた。ボールを持って仕掛けるという姿勢を見せ続けた。ただ、最後のパスが点につながらなかった。
これは個人の問題ではない。チームとして連動してさらに厚みのある攻めを見せることが若いストライカーを生かすことにもつながる。いくら強豪の鹿島といえ ども、武藤を2人がかりで止めにいっていた。研究されてしまうと、苦しい。味方との連携で相手守備陣をリアクションさせて崩したりするバリエーションが チームとして欲しい。
鹿島はACLの1次リーグ敗退を受けて、引き締まった感じがあった。終盤に植田を投入し、これまで苦手だったセットプレーの守備を克服した。日本代表に選 出された昌子も含めて、情熱は伝わってきた。今季の公式戦で初の無失点は自信につながるはずだ。(スポーツ報知評論家)