9月3日 ロシアW杯アジア2次予選 日本 3―0 カンボジア

 パーフェクトではないが一歩前進という勝利だった。チャンスがあっただけにもっと得点が決まればよかったが、個々のコンディションにばらつきがあり、割り引いて考えるべきだ。同じ海外組でもドイツ勢は所属クラブで目いっぱいプレーしてきた。特に武藤は帰国して戦うのは今回が初体験。シュートなど精度が落ちるのも仕方ない。
 選手たちが生真面目に監督の指示を守るという指摘もあるが、自分で判断する本田と責任を背負い過ぎる香川とは性格が違う。指揮官のマネジメント力の見せどころでもあるが、アフガニスタン戦は良くなる兆しもある。
 香川は1点取ったことで肩の荷が下りるだろう。ストレスをかけ過ぎることもよくない。彼はもっと楽しくプレーすれば持ち味が出る。勝ったことでハリルホジッチ監督の采配にも余裕が生まれるはず。後半に2トップに近い形を試したのは日本人の特徴が分かってきた証拠だ。
 次戦に向けては、いかに体調を整えるか。本田も試合後に話していたが、欧州から帰国して、さらに中東に行く。その時差対策ができるかどうか。この点では日本は経験値が高い。スタッフ力で勝負すれば解消できる課題のはずだ。