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アジアカップ グループリーグ第2戦 2011年1月13日 日本 2-1 シリア@ドーハ

ザッケローニ監督が先発メンバーを変えなかったことが勝利につながった。シリア戦の先発は1―1のドローに終わった第1戦のヨルダン戦と同じだった。それによって、選手が安心し、自分たちでどうやったらうまくいくかを考え、コンビネーションも改善され、良いパフォーマンスにつながった。これまで、選手は監督に言われたことを忠実にこなそうとしていた。だが、監督に言われた以上のことをできるようになり、オリジナリティーが出てきた。自発的に成熟するチャンスを与え、選手がそれに応えた。

主審の判定を含めて、不運なところもあったが、それで逆に火がついて、自分たちのエネルギーに変えた。残り15分の戦いは力の差が表れるところ。勝ち点3をもぎとったのはとてつもなく大きい。ヨルダン戦のロスタイムの同点弾からこの流れはつながっている。メンタリティーの強さ、たくましさを感じた。

次に対戦するサウジアラビアは敗退が決まったとはいえ、優勝経験国の意地がある。もちろん簡単な試合にはならない。プレッシャーがない分、伸び伸び感が怖い。日本は先制点を取って、いいスタートを切れるかがカギになるだろう。

アジアカップ グループリーグ第1戦 2011年1月9日 日本 1-1 ヨルダン@ドーハ

初の公式戦となるザッケローニ監督にとって、相手のモチベーションの高さ、プレーの質の高さは意外だったかもしれない。ヨルダンは、フィジカルコンタクトの厳しさに加え、守備が組織されていた。こんなにファイトしてくるんだと思う部分もあったかもしれない。相手のエネルギーには驚いたところもあるだろう。さらに先制点を奪われたことによって、誤算が生じた。

今回のメンバーはFWが前田、岡崎、李の3人しかいない。追う展開になったとき、手の打ちようがあまりなかった。李、岡崎を投入した後、攻め手がなく藤本の起用は後半45分。どうやったら交代枠の最後のひとつを効果的に使い、流れを変えられるかというのを考える必要がある。

日程の問題もあり、試合までの準備の時間があまりなかった。カタールで合流した選手もいて、個々の状態の見極めができていない状態で迎えた初戦だった。ただ、1試合プレーしたことで選手のコンディションや相性などいろいろなことが見えてきたはず。シリア戦以降に期待したい。